【改装中】切符、食、時々長旅。@はてな

切符レポや旅行記を中心とした、切符、食、時々長旅。(http://arthur8.yamagomori.com/)のサブページ的ブログ。更新再開に向け改装中。

北海道新幹線札幌開業時の輸送体系(その2:新幹線の本数とか)

前の記事の続き、とはまた違うけれど関連する話。
arthur8.hatenablog.com
前記事の投稿が1年前なのはご愛嬌。こっちのクソブログなんて誰も見てないからね、しょうがないね。

さて、新函館北斗開業から1年、既開業区間では乗客数が当初予想を上回ったとのことで、それなりの実績というところ。

2030年度の札幌開業に向けて絶賛工事中
arthur8.blog.shinobi.jp
(↑メインブログの方で昆布トンネル付近を通過した記事)でありながらも、札幌駅の位置が決まらないという迷走ぶりで、こっち関連の記事もそのうち書くとして、今回は新幹線そのものの輸送体系(本数・区間等)の予想と、希望と言う名の妄想をつらつらと。

続きを読む

北海道新幹線札幌開業時の輸送体系(その1?)

5月になろうとしているところで、2016年度初投稿。
ちなみに前回記事にある四国乗りつぶし計画については、諸事あっておじゃんになりましたとさ、ちゃんちゃん。
今回は新函館北斗駅までの開業で沸き立つ北海道新幹線のはなしをつらつらと。

北海道新幹線が15年後の2030年度に札幌までの延伸開業が成されることになっているのは報道の通り。この札幌延伸開業の終点、札幌駅の新幹線ホームの確保で二進も三進もいかなくなっている感がある。
JR北海道曰く、札幌駅の1・2番ホーム(第1ホーム)を新幹線ホームに転用するという当初計画のままだと、3~10番ホームに新設の11番ホームを加えても現行の在来線列車本数が捌けないとのことである。他にも0番ホームを新設する案など数案が出されたものの、デメリットが大きく実現困難とのことである。

今回はこの新幹線ホーム問題の改善に繋がるかもしれない(?)話でも書いておく。

新幹線の「目的」

まずは、新幹線の「目的や意義」についての話をする。

東海道新幹線の建設目的の一つに「在来線の輸送逼迫の改善」があった。これにより在来線の特急列車の輸送力を新幹線に移すことで、在来線に増発余地を増やし、貨物列車や普通列車の増発に繋げることができた。
この手法は東北・上越新幹線でも同様で、特に東北本線宇都宮線)や高崎線といった首都圏在来線の優等列車を大幅に減らすことで、現在の中距離電車の運行体制に繋げられている。機会があれば東北新幹線開業前の東北本線の時刻表を見ていただきたいのだが、その多くが優等列車(そのうち、近年はほぼ消滅した夜行列車も夜間帯の普通列車の本数の少なさの一要因ではあっただろうが)で埋め尽くされた姿は、中距離電車が占める現在のそれとは大きく違い、利便性の面からも決して褒められるものではなかったであろうと推測される。

その後の、北陸・東北・九州・北海道新幹線各線については、一部区間並行在来線のJRからの分離が行われるなど、在来線輸送力増強よりも高速新線としての役割の方が強く出ているところも多くなってはいる。がしかし、九州新幹線のうち2011年開業の博多~新八代については、博多~鳥栖間で鹿児島方面と長崎方面への特急が輻輳して輸送の逼迫が起こっていたところ、鹿児島方面については新幹線に移すことで多少の余裕を作れるようになった。
このように「在来線輸送力の増強」は東海道新幹線から脈々と受け継がれていることがわかる。

北海道新幹線における並行在来線輸送逼迫の改善

次はこれら在来線輸送力増強の話を、北海道新幹線に当てはめてみる。

2016年現在、北海道新幹線新函館北斗~札幌間に並行する函館本線室蘭本線千歳線の通称「海線」ルートには、

が運行されている。
これらの列車が通過するルートで最も輸送力の逼迫している区間は、千歳線の札幌~南千歳の区間である。ご存じかとは思うが、

これらが上記の函館方面の特急と合わさることで現在の状況を生み出している。この区間では現状最大限の列車が設定されていることは、2016年3月ダイヤ改正に関するプレスリリース*1内でも述べられているとおりである。今回のダイヤ改正にて、混雑の元となっていた快速エアポートの旭川直通列車の札幌分断も行われたほどだ。

室蘭・函館方面の特急は、数年前のキハ183系気動車のエンジン出火トラブル等による減便で混雑が激化していたことがたびたびテレビでの報道やTwitterでのツイートにて流れてきていた。基本的に道南方面の特急は札幌~苫小牧や東室蘭といった胆振管内からの区間利用があることもあって、減便以前から混雑が激しい状況であった。
2016年3月のダイヤ改正で12往復となり、室蘭・函館方面の特急のうち「北斗」系統については、ほぼ減便前の輸送水準にまで回復したといえるだろう。
しかし、減便後と2016年3月のダイヤ改正に伴う2度の特企券の見直しにおいて「すずらん」限定の特企券が発売されている。これは、札幌~室蘭での乗客の「北斗」系統からの分離を図ったとみても不思議ではなく、依然として「北斗」系統の混雑解消が急務であることが窺える。

一方で、北海道新幹線長万部から倶知安小樽市新小樽(仮称)を経て札幌へと至る、函館本線の通称「山線」を高速化したルートを取る。
こちらは沿線に小樽市以外に市はなく、次に大きな乗客需要が見込めるであろう街としては、後志総合振興局が立地し、スキーリゾートとして国内外で名が知れるニセコの玄関口となる倶知安くらいなものであろう。
とは言え、札幌と道南や本州との速達性向上、距離短縮による建設費低減、有珠山での火山災害回避(先の、と言ってももう15年になるが、有珠山噴火により室蘭本線が不通になったことは大きい)を考えると、申し分無いルート選定であると思う。

道内ーの過密区間解消に繋がるか?

しかしながら、この山線経由ルートは、長万部東室蘭~札幌間の海線経由ルートの乗客をそっくりそのまま新幹線に転移させることができない、ということが最大の問題ではないかと考える。

先述のとおり、海線系統は特に室蘭~苫小牧~札幌間において相当数の乗客がいる。「北斗」系統のうち函館~長万部間を新幹線へ転移させても、とても海線区間優等列車を廃止・大幅減便とはいかない状況であろう。
個人的な推測ではあるが、「北斗」系統12往復、「すずらん」6往復を1時間~1時間半間隔に組み替えて、2列車の時間帯が被る2~3往復程度を削減し、15~16往復程度まで減らして残存させる辺りが関の山ではなかろうか。
以前、海線の最高速度130km/h、新幹線の最高速度260km/hとして、海線の特急停車駅各駅から札幌へのアクセスにおいて、新幹線経由と海線経由のどちらの所要時間が短くなるのかを概算してみたことがある。
すると、札幌~室蘭・伊達までは従来どおり海線経由の方が速く、洞爺でやっと長万部乗り換えの新幹線経由との所要時間が逆転するといった様相であった。
ここから考えるに、現在の「すずらん」運行区間からJRで札幌にアクセスする乗客は、新幹線札幌開業後もほぼそのまま海線経由の特急を利用し続けることになると考えられる。
すなわち北斗系統・海線経由の乗客数は新幹線への転移があれど、本数はさほど減らせないということになる。

この「本数はさほど減らせない」は、そのまま先述の千歳線の輸送逼迫問題に繋がってくる。
せっかく新幹線という大量輸送機関を造っても、道内ーと言っても過言ではない過密区間の輸送改善には十分ではないだろう、というのが私が伝えたいことの一つである。

抜本的な改善策

かなり暴論ではあるのだが、北海道新幹線は札幌から50kmほど頑張って延伸し、新千歳空港へと直通させ、実質的な千歳線複々線とすべきではないか。

北海道新幹線新千歳空港乗り入れ便、新幹線車両での空港シャトル輸送便などをこの延伸線へと乗り入れさせる、という妄想である。一方で、千歳線については現行の快速エアポートの停車駅を増やす、あるいは減便し、さらに空港方面主体のダイヤから苫小牧方面主体のダイヤに組み替え、「北斗」「すずらん」混雑の一因となっている苫小牧方面系統の増強をしたい。空港輸送は新線のシャトル便に転移させれば、空港支線は(千歳~)南千歳~新千歳空港を3両で15~20分間隔のピストン輸送をしていれば十分になるだろう。
最高速度については、200km/h前後であれば十分だろう。200km/hとすることで、ギリギリ在来線扱いのミニ新幹線的扱いを狙えるのかもしれない。

三線軌条化が可能なら、札幌発の在来線特急の乗り入れもやってみたくなる。
在来線120~140km/hでの走行となるが、新幹線との速度差が邪魔になるなら空港輸送は新線のシャトル輸送列車に任せ、特急は千歳線に戻しても良いかもしれない。
新線の空港シャトルがあれば千歳線から空港輸送分を減らせるので、どのみち沿線通勤客の快適性向上にはなるだろう。

新線建設は現実的ではない、とすると?

とまぁ言うは易しだが、資金は降って湧いてくる訳ではない。それはもちろんJR北海道自身も分かっているだろう。

そこで、現行の札幌駅第1ホーム転用よりは多少建設費は嵩むとは思われるものの、新線建設をほぼ行わずに在来線の札幌駅の乗り入れ列車、というより在線列車を減らす方法を提案したい。
まずは現状の札幌駅の日中ダイヤの確認だ。

小樽方面(函館本線

路線概略:小樽 - ほしみ - 手稲 - 桑園 - 札幌

計:7~9本/h(手稲の札幌運転所までの回送列車除く)

北海道医療大学方面(学園都市線

路線概略:北海道医療大学 - 石狩当別 - あいの里公園 - 桑園 - 札幌

計:3本/h

千歳方面(千歳線

路線概略:札幌 - 白石 -千歳 - 南千歳(- 苫小牧/帯広方面) - 新千歳空港

計:8~10本/h(札貨タミからの貨物列車除く)

岩見沢方面(函館本線

路線概略:札幌 - 白石 - 江別 - 岩見沢 - (旭川方面→)

普通 江別行き:1本/h
計:6~7本/h

ざっとこんな感じである。
千歳線の空港輸送特化と過密ぶりが目につく。学園都市線は近郊輸送のみを担うとあって、日中3本/h、通勤時間帯4本/hと少ない。最大4本/hなのは、札幌~八軒間に単線が残ることも影響していたりするのかもしれないが(未検証)。ただ、函館本線の両方向の普通列車本数などを見るに、日中の普通列車3本/hは札幌近郊ではこのくらいが妥当なのかもしれない。
ここで列車名に●や▲で示した列車は、札幌駅で折り返しがある、すなわち長時間在線する可能性のある列車である。●は全列車、▲は4本中2本が折り返しである。これを見ると、やはりというか、特急列車と、独立した運用の学園都市線が占める。

道内の特急輸送体系は札幌を中心としたものになっているが、その全てが札幌駅の東側に発着する。ここが先に例を出した過密区間である博多~鳥栖との違いで、あちらは博多をスルーし小倉や門司港方面へと直通する列車が設定されていたのに対し、こちらはそれが全く無い。
今春のダイヤ改正における快速エアポートと特急スーパーカムイの直通解消に伴い、琴似駅の札幌方に折り返し線が新設された。このような折り返し線を函館本線小樽方面、あるいは学園都市線方面にも設けるか、いっそのことL特急については手稲や小樽まで直通させる手も無くはないだろう。ただそもそも、わざわざ特急に乗る客も多くなさそうだが。

学園都市線については、

  • 非電化時代の線内完結ダイヤを継承したこと
  • 札幌~桑園間の学園都市線の専用単線が北側1線である→他線へ直通すると交差支障が発生→早朝夜間以外の他線への直通を避けていること

が、ほぼ全列車が札幌折り返しであることの理由であろう。
この独立した運用は、特に冬場の他線の遅延発生時でも影響を受けない、あるいは線内の遅れが他線に影響を及ぼさないという大きなメリットがあった。
しかし、9・10番ホーム(第10ホーム)の多くを学園都市線折り返しとして使っている現状は、ホーム運用効率が良いとは言えないだろう。10番線発車の函館本線江別方面普通列車も1~2本/hほど存在していることから、この辺りの列車と直通させることで在線時間を減らす工夫であれば、新たに工事が発生することはなく安上がりと言えば安上がりであろう。

(長々書きなぐりましたがこの辺りで一旦中断します。
という訳で続く……?)

【2017.3.20追記】その2(新幹線ダイヤ予想)書きました

四国鉄道のりつぶし計画中・その3

もう2月だけれど、年明け初の投稿。
1ヶ月後の四国鉄道全線のりつぶしプランの話のその後の経過を書きたいと思う。

バースデイきっぷを使用するのは3/13(日)~15(火)なので、すでに夢四国のサイトでの予約期間は始まっているのだが、日程の最終調整中という状態。

前回の記事からの大きな変更点としては、

  • 当初計画の3/16(水)朝の18きっぷでの四国脱出プランは、15(火)深夜のジャンボフェリーでの脱出に変更
  • スルッとKANSAI 2dayチケットを使った関西私鉄のりつぶし計画の追加
  • 関西→関東の移動は3/17(木)昼前の空路に決定

脱出ルートのジャンボフェリーへの変更だが、これにより、本四備讃線坂出~児島間の往復乗車の必要が出てきた。
迷うポイントとしては、この坂出往復を13(日)朝、すなわちジャンボフェリーでの高松入り直後に行うか、15(火)夜の高松脱出の直前に行うかというところ。ここは高松行きのフェリーの遅れが出た場合は15(火)夜、というプランで行きたい。

また全体の行程の話だが、13(日)に室戸岬廻り、14(月)~15(火)に足摺岬・松山方面とすると、14(月)にレンタカーとなってしまうのでいろいろと予定が固定されてしまう。
仮に四国まで、あるいは四国内での行程に遅れが出た場合、大きく予定を組み直さなければならず面倒なのではないかと懸念している。
まあこれについては、

  • 四国迄の行程遅れの場合→四国脱出を1日遅らせて3/16(水)夜に変更
  • 四国内での行程遅れの場合→16(水)午前を使って琴電のりつぶしと八栗ケーブルのりつぶし

というふうに、16(水)を予備日に充てれば十分かなぁ。

ジャンボフェリーでの脱出にした結果、早朝から関西で動けるということなので、行程が順調にいった場合は16(水)~17(木)昼前まではスルッとKANSAI 2dayチケットを使用し未乗関西私鉄ののりつぶしに充てるつもり。
いつぞやにスルKAN 2dayで関西のりつぶしした時に山陽電鉄や阪急の神宝線系統がごっそり残ってしまっていたので、その辺から重点的にのりつぶしていこうと思っているところ。南海高野線高野山も考えたのだが、山陽電鉄を往復すると昼過ぎの到着になってしまい、高野山を見て回る時間が無さそうなので今回はパス。

17(木)に関東着後は千葉の未乗区間のりつぶしや、二郎を食いにいくか程度だろう。もしかすると夜に人と会う約束を入れるかもしれないので、この日の午後はガチガチに予定を組むことはしないでおく。

という訳で適当に書きなぐったが、行程については週末の休み中に結論を出しておくつもり。

関西地区の民鉄におけるICカード乗車券のICOCA化の潮流

JR西日本から発表されたこんなプレスリリース。
ICカード乗車券を活用した連携サービスの拡大について:JR西日本
関西地区の民鉄において、新たにICOCAの発売が行われるとのこと。

平成28年(2016年)春からの予定で新たにICOCAICOCA定期券の発売を行うのは、

の6社局。
準大手私鉄や公営鉄道を含む民鉄がJRのカードを導入する形となるが、関西地区では2011年から既に先例があり、

大手私鉄2社でICOCAICOCA定期券の発売を行っている。

関西地区における民鉄発行のプリペイド乗車券にはスルッとKANSAI協議会発行の磁気カードの「スルッとKANSAI」カード(以後スルKANと表記)が存在する。しかしICカードには関東におけるPASMOのようなプリペイド乗車券が存在せず、ポストペイ式の「PiTaPa」のみ発行という状況がしばらく続いていた。
ちなみにこのPiTaPa、ポストペイすなわち後払い式の利点を生かし、月間の利用額や利用区間に応じて割引を行うなど、柔軟な運用が可能となるメリットがある一方で、月末にまとめて利用料金を請求するクレジットカードと同様の扱いとなってしまい、審査の手間などが敬遠されるデメリットがあるためにICカードの普及がいまいち進まないとされていることが(その手の人間の中では)有名であった。

話を戻す。
民鉄各社からのプリペイドICカード乗車券の発行がしばらく成されなかった関西地区であるが、スルKANを廃止し、2~3年以内に別のプリペイドICカードを導入との報道が2014年秋頃にあった。ここ数年、磁気カードはデータの読み書き機器の製造終了やメンテナンスコストに関する問題から全国的にICカードや他方式の乗車券に置き換えられる例が多く、スルKANもその例に漏れず機器の問題が浮上したのだろう。

このとき私は「スルッとKANSAI ICカード」や「プリペイドPiTaPa」とでも呼ぶべきICカード乗車券をスルッとKANSAI協議会の方で導入するというアイデアが脳裏をよぎった。
しかし上述の通り、この時点で既に関西私鉄2社におけるICOCA発売が行われていたため、関西私鉄のプリペイド・定期券用ICカードICOCAに統一する可能性も捨てきれずにいた。

今回の6社局でのICOCA発売開始の告知から見るに、スルKANICカード置き換えはICOCAによって為される可能性が一段と強まったように見える。
阪堺電気軌道や水間電鉄のようにスルKAN(磁気カード)の利用は出来ずともPiTaPaが導入されている路線もあり、特段の改札機器の調整無しでICOCAが利用できる。ここで新規カードを導入してしまうのも機器調整コスト面からすると疑問であり、そういった点からもICOCA統一の流れに分があると見える。

スルッとKANSAIといえば関西私鉄乗り放題の磁気カードがある。あちらはカードリーダーの無い路線でも裏面の日付記入の上での提示で利用できる現状を鑑みれば、磁気カードによる発行のままとしても大きな問題は無いと思われる。

前述の通り、ICカード乗車券の普及率の低さの原因をPiTaPaとする考えがある。一方、ご存知の通り、関西地区では金券ショップや金券券売機における割引切符の購入が多さから、ICカード乗車券は割引無しには普及しないとも囁かれてきた。
果たして、今後の関西私鉄におけるICOCA(あるいはスルKAN後継ICカード)の発売によって今度こそICカードの普及に弾みがつくのか、それとも金券ショップ文化には太刀打ち出来ないままなのか、注目していきたいところである。

四国鉄道乗りつぶし計画・その2

前回記事の通り、四国乗りつぶし計画を立てている今日このごろ。

新千歳→神戸はもうすでに飛行機を抑えてしまったので、神戸入りが確定。そこから先もフェリーで高松入りする前提で計画を組んでいる。

とここで早速、計画ミスでとある1日の行程が繋がらなくなることが判明して白目を剥いている私。その計画ミスの概要は以下の通り。
「徳島→鳴門→徳島→甲浦→奈半利→高知→(とさでん乗りつぶし)→徳島」という1日の行程において、奈半利→後免→高知と直通する快速の高知到着時刻の箇所に後免到着時刻を書き込んでしまった結果、10分ほど早く想定してうまいこと行程が繋がったとぬか喜びしていた。
しかし、ミスに気づいてこれを遅らせた結果、徳島線がうまいこと乗りつぶせない疑惑が発生、計画がぐちゃぐちゃになって溜息しかでない結果に。なんて初歩的なミスをやらかしてしまったのかと自問自答。

嘆いても仕方ないので計画再構築。
すると奈半利からの快速を後免で下り、後免町に折り返すとうまく繋がるではないか。ほんとになんてガバガバな計画。あの落胆とは何だったのかと小一時間問い詰めたい
さらに前回書いた八栗ケーブル、これもなんとか組み込むことに成功。真の四国鉄乗りつぶしプランと相成った。

ひとまず計画は繋がったので良しとして、次はレンタカーの予約がめんどくさそうなのが引っ掛かっている。

  • ほぼ切符と同時購入限定なので、必然的に1ヶ月前にならないと予約できない
  • つまりその時点で車が埋まってると詰み
  • 予約を実際の窓口で行う場合はJR四国のワーププラザへ出向かなければならない
  • ネット予約の場合、切符を簡易書留で郵送(たった300円強だけどさぁ)してもらう必要あり

めんどいポイントとしてはこの辺りか。

んでGoogleで「JR四国 駅レンタカー特割プラン 購入方法」だとか「利用記」「ブログ」だとかで検索してもほぼ情報が無い。ブログは某切符ブログに情報があった程度。
私のなかで渦巻く「これ実は利用実績ほとんど無いんじゃないの…」疑惑。大丈夫なんかなぁw
まぁいいや。2月になったら夢四国のサイトで予約しとくかね。

次は四国での飯&土産の計画、そして四国脱出後(即ち旭川発を1日目とすると5日目以降)の計画に取りかかっている。
飯はうどんやカツオを組み込むつもりでいきたい。四国脱出後は知人の予定の都合もあるので、その辺の調整もやっていかねば。

とまぁこの辺で。

四国鉄道乗りつぶしを計画中

こっちのブログに記事を書くのはいつ以来だろう(確認したら5年ぶりのようだ)。
今回は「切符、食、時々長旅。」の方のブログに書く記事とは少し毛色が違うのでこちらに。

最近、四国の鉄道乗りつぶし計画を立てている。具体的な期日を決めた訳では無いけれど。
というのは、実は既に来年3月の道内~羽田の飛行機を往復で押さえてしまったからという理由がある。この行きor帰りの飛行機をキャンセルして、四国乗りつぶしの旅程を組み込もうという算段。

計画としては、2015年10月現在、JR旅客6社の中で唯一乗車経験が皆無なJR四国だけでなく、ことでんなどの地方私鉄や三セク路線もこの際一気に乗ってしまおうというもの。

具体的には、

の全線。
八栗ケーブルについては現在検討中。比較的アクセスのしやすい高松ということもあり、また後日でも良いかもしれない)

そして未訪問の四国4県を廻るということも計画の目的の一つ。

バースデイきっぷ」を使うプランなので、必然的に誕生月の3月に実行ということになる。
バースデイきっぷとは、JR四国が発売するフリーきっぷ。3日間10,280円でJR四国土佐くろしお鉄道の特急列車グリーン車に乗り放題になる(四国旅行 JR四国ツアー(駅コミ))という破格・出血大サービスのもの。特急街道のJR四国各線を乗るにはうってつけだ。
さらに春の四国は雰囲気も良さそうで、旅の計画が捗る。

んでもって計画を立てている段階で考えたことや気づいたことをつらつらと。

四国へのアプローチ

まずはこれ。なお「前日」とは、バースデイきっぷ1日目の前日を指す。

などなど。

岡山まで飛ぶプランは期日に余裕が持てなかった場合であり、余裕があればLCCが使える関空入りルートを使いたいところ。
ただし、行き帰りの両方で瀬戸大橋本四備讃線)を経由しないと、乗りつぶしていない路線がそこだけ残ることとなるので極力避けたい。淡路鳴門ルートに在来線が通ってればなあ。
東京からの夜行バスor18きっぷ案は、羽田→道内の飛行機をキャンセルし、関東の旅程の後に四国に行く場合の案となる。

四国内のルート

これが最も迷うところ。
観光についての項目でも後述するが、室戸岬までバスで行くか否か、もっといえば室戸岬で下車するか否かというところでもその後の乗り継ぎに影響してくるだけに迷う。
高知で宿泊してのんびり鰹でも食べるか否か、的なところもある。

盲腸線乗りつぶしもネック。
松山を始発で宇和島方面に向かうプランだと予讃線の下灘廻りは行けるようだ。
意外と組みづらいのが鳴門線徳島線。始発や終電が早く、変なところで1日が終わってしまうパターンや、乗り継ぎが上手く行かないパターンが出てきたりしてしまう。

そして案外時間が掛かるのが、地方私鉄の乗りつぶし
とさでん全線3時間、ことでん全線4時間、伊予鉄全線5時間くらいは所要時間に見込んだ方が良さそうだ。
あと伊予鉄市内線、本町線の本数の少なさはあれ一体なんなんだ…

観光

メインは乗りつぶしだが、折角四国へ行くのだから、有名どころは回っておきたいという思いもある。
てな訳で、いくつか候補地をリストアップ。

と、こんな感じか。

道後温泉金刀比羅宮は単純に古い建物が見たいというミーハーなあれではあるが、前々から四国に行った折りには訪れてみたいと思っていた場所なのでぜひ行きたい。

岬シリーズ選定の理由は、AMラジオのNHK第二放送でやってる気象通報に出てくるがために気になっている、ということと、懐かしのコロプラのスタンプ獲得という適当なもの。
室戸岬は奈半利~甲浦のバス経路で通過することができるのだが、ここで下車して1時間ほど過ごすと、後々の乗りつぶし計画に支障がでる可能性があるというのは気掛かり。コロプラのスタンプの件は問題ないので、場合によってはごめん・なはり線を奈半利まで、牟岐線阿佐海岸鉄道を甲浦までで折り返すというのも手かもしれない。
足摺岬に松山始発で中村まで鉄路、中村からバスという経路で向かうと、バス代往復3,800円掛けたのに足摺岬での滞在時間が十数分になってしまう。最悪何も観光できないならまだしも、バスの遅れが計画に波及するのは悲しすぎるので避けたい。
中村駅で駅レンタカー特割プランのKクラスを24時間コースで3時間くらいだけ借りたら、ガソリン代入れても4,500円くらいで済みそうなんだよな。バスだと90分かかるところが60分くらいで行けるし、しかも後々の行程が早まるというメリットつきだし、特急料金だと考えるとかなり有力な手段ではある。
まあここは、コロプラのスタンプだけという目的なら土佐清水市街で折り返してしまえば良いのだ。だが如何せん、高いバス代を払うものなので岬見物ぐらいしたくなるのが貧乏旅根性というもの。

祖谷のかずら橋や大歩危小歩危みたいな渓谷の風景もじっくり観たいのだけど、夜間の通過に留まってしまうかもしれない。まぁこれは乗りつぶし優先ということで致し方ないか。
灘駅のような駅巡りも、本数の少なさと乗りつぶしのこともあって車内からの観察程度になるのは承知の上。

他にも各県で美味しいものが食べたいのだけれど、うどんくらいになってしまいそう。

四国からの帰路

  • 四国4県の県庁所在地のいずれかから夜行バスで東京→空路で北海道
  • 高松から18きっぷ宇野線乗りつぶしor高松/徳島からフェリーか高速バスで関西方面→陸路で東京
  • 高松から18きっぷor高松/徳島からフェリーか高速バスで関空/神戸→空路で新千歳

ざっとこんな感じ。

夜行バス案・関西→陸路で東京案は、羽田行きの飛行機キャンセルして関東の旅程の前に四国乗りつぶしを組み込んだ場合のもの。
四国入りする前に関西の知人宅に寄っている、あるいは日程に余裕がないのであれば、四国から夜行バス案で良いかなとは思っている。

高松から18きっぷor高松/徳島からフェリーか高速バスで関西方面は、関西で知人宅へ寄り、その翌日にまた18きっぷや高速バスで東京へ行く計画。

関東の旅程の後に四国乗りつぶしを組み東京からアプローチした場合は、帰路は関空や神戸から新千歳へ飛ぶ。岡山から新千歳も考えたが、朝早いこともあって、乗りつぶし後の四国から岡山までのアクセスが間に合わないと判断して案には含めなかった。

最後に

今年のJRダイヤ改正北海道新幹線開業に合わせた3月下旬だそうなので、多分JR四国もそこに合わせてくるだろうと見込んで計画中ではいる。が、大規模な変更があると痛いかも。

3月の予定が実は未確定なところもあって、計画実行可能性も不明という現状ではあるけれど、少しずつ情報を集めてあらかじめ計画を完成させておきたい。

JR北海道キハ261系1000番台@札幌

今日撮影したキハ261系1000番台「スーパーとかち」。

キハ261系は、前に述べたキハ201系のシステムを元にして2000年に製造された特急用気動車である。
従来のキハ281系キハ283系で用いられてきた制御振り子よりコストを抑えた、空気バネ方式の車体傾斜装置を搭載。傾斜角は最大3度で、比較的急なカーブでも最高時速130km/h(設計最高140km/h)での走行が可能となっている。車体横には、車体傾斜装置付きであることを示す「Tilt261」のロゴマーク(下画像)が記されている。
制御振り子方式よりも傾斜角が浅くカーブで速度が低下するので、加速度向上の為に従来車よりもエンジンを強化してあり、1両920馬力(460×2)とキハ201よりも多少強力に、キハ281・283の710馬力(355×2)と比べるとかなり強力になっている。

キハ261系100番台(基本番台)は札幌〜稚内間の特急「スーパー宗谷」用として2000年に製造され、従来キハ400形(キハ40形の高速化改造車)で運行された急行「宗谷」の特急化がなされた。
なお、前面の形状が少し1000番台のそれと異なり、下膨れでライトが横並びである。編成中に1エンジン車が存在する等、1000番台とは性能面でも違いが存在する。因みにこれは、エンジン出力を785系スーパーホワイトアロー4両編成(当時)に合わせ、協調運転を行う計画であった為であるとされる。

キハ261系1000番台は、札幌〜帯広間の特急「スーパーとかち」用に2006年に製造されたもので、従来キハ183系が使われていた特急「とかち」を置き換えてスピードアップを図ったものである。こちらは2004年に製造された789系100(基本)番台の構造を踏襲しており、画像の様に、789系1000番台(下画像右)とも前面の灯火形状や貫通扉の有無、塗装以外の外観は非常に良く似ている。

JR北海道785系電車300番台(改造車・旧NE-105編成)@苗穂

2009年夏頃から話題になっていた785系の旧NE-105編成だが、最近になってJR北海道苗穂工場にて改造が施され、函館〜八戸間の特急「スーパー白鳥」用789系基本番台の増結車になったとのことだ。

このNE-105編成は、2002年、スーパーホワイトアロー時代の編成組み替えの際、余剰になり保留車になっていたもの。
種車は元クモハ785-105+クハ784-5の2両編成(画像は逆になっている)であり、それぞれモハ785-303+クハ784-303へと改造された。

モハ785(旧クモハ785)は、かつてあった運転台を撤去、乗務員扉と窓を完全に塞ぎ、クハ側の扉も塞いで1扉車としている。
クハ784は、先頭の貫通扉を改造し、方向幕を設置した(ちなみに785系のLED式前面方向幕は運転台前面の窓に設置されている)。また、前頭部全体を789系基本番台と同じような萌黄色に塗り、NE-105時代に前面窓上に取り付けられていた導風器は取り外された模様(追記:導風器はついていました)

2両とも、客用扉の萌黄色と青の塗り分けは789系基本番台のそれと同様のものになった。また、側面の方向幕は幕式からLED式に換装されたように見える。
内装については見ることが出来なかったが、789系基本番台と合わせたものに入れ替えてあると思われる。足回りも何らかの手が加えられている可能性が高いだろう。

2両編成であることから、789系HE-300の2編成と同様に、青森方に連結され使用されるものと思われる。今年、2010年12月には新青森まで東北新幹線が開業する予定だが、青函特急に何か変化があるということなのだろうか。

何より、余剰となっていた編成が再び活躍の機会を与えられたのは評価すべきだと思われる。

731系とキハ201系@札幌駅

今日は札幌着後に時間があったので、早速列車を見に行く。

9・10番ホームに上がると、運が良い事に、8番線と10番線にキハ201が。この時間はたまたま2編成見られるのだろう。
8番線はD-102編成、10番線はD-104編成(画像)であった。

次は1・2番ホームへ。ここには731系G-104編成(画像)がいた。今年3月にはこの731系の後続にあたる735系が製造されており、つい先日試運転が行われたとのことだ。因みに、735はJR北海道初のアルミ製であり、731やキハ201と違って車体上部はすぼまっていない。また、床を10cm低くしたステップレス車両になっている。

731系キハ201系の外観は帯色(731:萌黄&赤、キハ201:萌黄&青)以外の違いはほぼ無く、高運転台、上がすぼまった形状(キハ201が車体傾斜装置付きである為)、ステンレス車体といった共通点が目につくが、動力を見てみると電車と気動車という決定的な違いがある。

この2種類の車両はほぼ同時期に開発されており、現在では日本の定期列車で唯一、電車と気動車の協調運転を行っている。
その為、キハ201のエンジンは普通列車気動車としては破格の1両900馬力(450×2)を誇り、3両(2700馬力)での加速性能を731系のそれと合わせる事により、スムーズな協調運転を実現している。
因みに、道内で広く使われているキハ40系700番台が220馬力(近年改造された1700番台は330馬力)、花咲・釧網・留萌・宗谷北線等で使われるキハ54が250×2=500馬力、富良野線等のキハ150が450馬力である事と比べれば、キハ201のエンジンがいかに強力であるか分かるだろう。

ただ、その性能ゆえに高価であり、4編成12両しか存在しない。現在JR北海道はハイブリッド気動車の開発を進めており、それが実用化されれば、もしかするとキハ201のような強力気動車が作られることも無くなるかもしれない。
活躍の場の一つであった学園都市線も2012年には電化されてしまい、今後は函館本線余市倶知安方面のみでの活躍となるのか、去就も気になるところだ。

JR北海道 函館本線 妹背牛〜深川にて踏切内に進入したダンプと特急が衝突

ふと書きたくなったので今日のニュースを。

2010年1月29日午後0時20分頃、JR北海道函館本線 妹背牛〜深川間の踏切にて、旭川発札幌経由新千歳空港行・L特急スーパーカムイ24号(JR北海道789系電車・5両編成(HL-1005編成)、乗客102人)が、遮断機の下りた踏切内に進入し立ち往生したダンプトラックと衝突する事故が発生。ダンプは踏切の存在に気付くのが遅れ、ブレーキを踏んだものの当時路面がブラックアイスバーン状態になっており、スリップして踏切内に進入、間もなく特急と衝突した。特急はダンプを発見し、非常ブレーキを掛けたが間に合わず、踏切を200m程過ぎて停止した。現場の気候は当時風速5m程で、雪が降っており視界の非常に悪い状況だった。
この事故によって、ダンプは200m程札幌側に飛ばされ、運転席部と荷台部分が分離、さらには車軸やタイヤがバラバラになるほど大破した。特急は衝突時の衝撃で先頭車が脱線、運転台下部分が大きく損傷した。乗客、運転士と車掌、ダンプの運転手合わせて41名が負傷して近くの病院に運ばれた。これにより函館本線滝川〜旭川間が不通となり、乗客はJR北海道の手配した代行バスでの移動となった。
警察や国土交通省運輸安全委員会などの検分が行われ、事故車両の処理が行われるまでは運行を再開することが出来ず、午後10時現在でも運行のめどは立っていない様子。


今回の事故について
TVやネットのニュースの画像を見ると、特急先頭車の運転台下が大きくえぐれるように凹んでいる。特急は最高速度の130km/h近くで走行しており、ダンプとの衝突時の衝撃は相当なものだったと予想される。
今回はこのJR北海道の特急車両について、少し書きたいと思う。

さて、事故に遭った特急車両の789系電車は高運転台車両と呼ばれるものであり、北海道の車両では他に、特急スーパー北斗キハ281系気動車、特急スーパーおおぞら・北斗のキハ283系気動車、特急スーパー宗谷・とかちのキハ261系気動車、731系電車やキハ201系気動車等の一般車両が該当する。これらの車両のうち、特急車両の多くはツチノコ型の独特な形状をした先頭車であり、このような車両が多いのがJR北海道の車両の特徴となっている、と言っても過言ではないだろう。
鉄道車両に関わらず、乗り物に見た目は大切であるが、これらの車両が誕生したきっかけというのは、決して見た目が第一である訳ではない。


1991年1月のこと、日高本線勇払〜厚真間にて、キハ130系気動車が踏切内に進入したタンクローリーと衝突、気動車運転台部分が大破した。なんとこの時の運転士は両足切断の重傷を負っており、その事故の教訓が生かされたのが、当時開発していた寒冷地向けの振り子装置を備え、1994年から営業運行が開始(試験車は1992年)されたキハ281系気動車である。
その後開発された731系(1996年)→キハ201系(1997年)→キハ283系(1997年)→キハ261系(2000年)→789系(2002年)とキハ281系の教訓は受け継がれており(731系・キハ201系のみ先頭車形状がゴツゴツしたタイプでツチノコ型ではない)、2007年に導入された789系1000番台も、もちろんこの高運転台車両である。

実は、スーパーカムイはもう1種類の車両も併用されて運行されている。その車両が785系電車であるが、こちらの車両は日高本線の事故前の1990年に製造された事もあって、一般的な車両と同じ低運転台車両である。
仮にこの車両が運用に入っていた時に今回の事故が発生していたら、と考えると非常に恐ろしい。
今回は日高本線の事故の教訓を活かすことができ、怪我人こそ出たものの、上記の事故の様な悲惨な結果にならなかったのは大いに評価すべきだと思われる。

ところで、JR北海道の特徴ある高運転台特急車両が鉄道ファンから注目される理由の一つに、先頭車連結部から前面展望を楽しむことができる、というのがある。
上で挙げた高運転台特急車両の画像をWebで検索すると、運転台の下に人が立っている画像が見つかることがある。保線作業員の前方確認用として使われることも多く、黄色いヘルメットを被った作業員の方が写った画像もよく目にするが、業務用に使用していない時は乗客が立ち入って景色を楽しむ事が可能である。

事故区間の特急は他に、札幌〜旭川〜稚内間のスーパー宗谷サロベツ、札幌〜旭川〜網走間のオホーツクが運行されており、スーパー宗谷キハ261系が高運転台車両にあたるのだが、今回事故に遭ったのが仮にスーパー宗谷だった場合、先頭車での乗客の死者が出ていたかもしれない。
なぜ同じ高運転台の789系1000番台ではそのような事故になる可能性が低いのかといえば、それは789系1000番台は前面展望が不可能である為である。789系は増結をせず5両固定編成で運用することを前提にしている為、デッキより先に乗客が立ち入ることが不可能(必要性がない)という訳だ。大袈裟ではあるが、もしかしたらこの構造が事故の被害を少なくした、のかもしれない。筆者としては前面展望が出来たほうが嬉しいのだが。

また、サロベツやオホーツクに使用されるキハ183系気動車の一部の車両は低運転台であるだけでなく、乗降口が1ヶ所である都合から運転室手前まで客室になっている場合がある。この場合は運転士だけでなく、乗客にも甚大な被害が出ていたとしてもおかしくないと思われる。

今回の事故は多くの条件が重なり、運よく重大事故にならずに済んだのかもしれない。だが、このように被害が余り大きくならなかったのも、過去に大きな被害に遭われた方がおり、そしてその後の研究をした開発担当の方々のお陰であることは忘れてはならないだろう。

ほぼ車両だけについて語ったので、道路側の設備についてほんの少しだけ述べるが、現場の踏切にはオーバーヘッド型の鉄製縞模様の設備が設置されていなかったようである。これは本来、クレーンや車高の高い自動車が架線を引っ掛けて切断しないようにする為であるが、これがあれば、今回のような悪天候での自動車側の視認性も幾分か向上するのではないかと思う。せめて、踏切予告の標識をしつこい位に立てるだけでも効果はあるのではないだろうか。

究極の妄想としては、札幌〜旭川間全面高架、立体交差化や、北海道新幹線旭川延伸なのだが(^-^;
それは夢のまた夢ということで……