【改装中】切符、食、時々長旅。@はてな

切符レポや旅行記を中心とした、切符、食、時々長旅。(http://arthur8.yamagomori.com/)のサブページ的ブログ。更新再開に向け改装中。

北海道新幹線札幌開業時の輸送体系(その2:新幹線の本数とか)

前の記事の続き、とはまた違うけれど関連する話。
arthur8.hatenablog.com
前記事の投稿が1年前なのはご愛嬌。こっちのクソブログなんて誰も見てないからね、しょうがないね。

さて、新函館北斗開業から1年、既開業区間では乗客数が当初予想を上回ったとのことで、それなりの実績というところ。

2030年度の札幌開業に向けて絶賛工事中
arthur8.blog.shinobi.jp
(↑メインブログの方で昆布トンネル付近を通過した記事)でありながらも、札幌駅の位置が決まらないという迷走ぶりで、こっち関連の記事もそのうち書くとして、今回は新幹線そのものの輸送体系(本数・区間等)の予想と、希望と言う名の妄想をつらつらと。

需要予測

5,800人/日→17,700人/日になる*1、とのこと。なお道央~道央の内々移動については不明。
5,800人というデータは2012年のものであり、183系出火トラブルによる運休前のことであるが、外国人利用者の急増分や、新函館北斗開業後の数値は入っていないと思われる。
最新データとしては、こちら*2に平均4,700人/日というものがあるが、函館近郊(函館または新函館北斗駅乗降数か?)ということで、前述のデータのほうを使用する。

5,800人が17,700人になった場合、輸送力としてはどの程度のものが必要か。
現行の特急スーパー北斗・北斗は、

  • 281系7両(普通車320席+グリーン車26席=合計346席)×5往復=3,460人
  • 261系7両(普通車330席+グリーン車24席=合計354席)×4往復=2,832人
  • 183系7両(普通車396席+グリーン車24席=合計420席)×3往復=2,520人
    • 合計=8,812人

である。

対する新幹線であるが、こちら*3の想定本数を参考にする。17本/日を想定しており、うち緩行形は7本/日。最高速度も青函トンネル以外は現実に即している。

となる。

ここで輸送量と輸送力の比率を見てみる。
現行の在来線特急は、

  • 5,800÷8,812=151.9%

と、およそ1.5倍の余裕があることが分かる。車内の混み方だと全時間帯を平均して2/3の座席が埋まっているということだ。

さて新幹線の方は、

  • 24,854÷17,700=140.4%

と、こちらも1.4倍と、似たような比率で余裕を見込んでいる。

ここから言えることであるが、17本/日(6時~22時におよそ1時間1本)で、概ね普段の道央~道南(経由して本州方面へ向かう乗客含む)の需要は賄えてしまうということだろう。

予想ダイヤ

上記の資料通りだと、速達形は東京~札幌8本/日・仙台~札幌1本/日・盛岡~札幌1本/日、緩行形7本/日の想定だそうである。
この「速達形」は道内で通過運転をする列車、「緩行形」は道内で各駅停車となる列車であると想定してみる。

停車駅

速達タイプの停車駅としては、こちら*4を参照し

というところだろうか。
最速達便が1往復程度設定されるのでは、という勝手な予想から通過列車ありとしている。

緩行タイプの停車駅は、

辺りを想定。

ダイヤ

新函館北斗~札幌間の所要時間については先述の資料*5を参考にした。
札幌~函館間約1時間13分*6という想定があるが、これは平均所要時間であると予想。最速達便については速達便所要時間の1時間5分より2駅少ないということでさらに5分速く、1時間ちょうどという想定にしてみた。

しかしよくよく現行の時刻表を見ると、古い資料では想定されていなかった新青森発着列車があったりと、新函館北斗開業時点で手が加えられていることが分かった。やる気があれば東京方からのダイヤをOuDia辺りでちまちまと編集したいのだが、流石に1000km超の長大路線のダイヤを1日で組むという慣れない作業は骨が折れる。
という訳で、現行ダイヤを改変・一部追加する形を元に、ダイヤを予想することに。

下り(東京→札幌)
種別 東京 仙台 新函館
(着)
新函館
(発)
新八雲 長万部 倶知安 新小樽 札幌
停車 ---- ---- ---- 0630 0648 0700 0717 0731 0743
停車 ---- 新青森
0632
0738 0740 0758 0810 0827 0841 0853
停車 ---- ---- ---- 0820 0838 0850 0907 0921 0933
停車 ---- 盛岡
0654
0903 0905 0923 0935 0952 1006 1018
速達 ---- 0640 1007 1008 →→ 1034 →→ 1101 1113
停車 0632 0806 1058 1100 1118 1130 1147 1201 1213
速達 0736 0912 1206 1203 →→ 1229 →→ 1256 1308
停車 0820 0952 1222 1224 1242 1354 1411 1425 1437
最速 0936 1108 1338 1340 →→ →→ →→ →→ 1440
停車 1020 1154 1437 1440 1458 1510 1527 1541 1553
停車 1120 1254 1527 1530 1548 1600 1617 1631 1643
速達 1220 1354 1634 1636 →→ 1703 →→ 1730 1742
停車 1320 1454 1751 1753 1811 1823 1840 1844 1906
速達 1420 1554 1832 1834 →→ 1900 →→ 1927 1939
停車 1520 1654 1950 1952 2010 2022 2039 2043 2105
停車 1620 1654 2057 2100 2118 2130 2147 2201 2213
停車 1720 1854 2148 2150 2208 2220 2237 2251 2303
速達 1820 1954 2243 2245 →→ 2311 →→ 2348 2350
停車 ---- 木古内
2305
2317 ---- ---- ---- ---- ---- ----
速達 1920 2055 2333 ---- ---- ---- ---- ---- ----
上り(札幌→東京)
種別 札幌 新小樽 倶知安 長万部 新八雲 新函館
(着)
新函館
(発)
仙台 東京
停車 ---- ---- ---- ---- ---- ---- 0635 0929 1104
停車 0600 0612 0626 0643 0655 0713 0715 1007 1144
速達 0627 0639 →→ 0706 →→ 0732 0734 0835 1204
停車 0732 0744 0758 0815 0827 0844 0846 1130 1304
停車 0816 0828 0842 0859 0911 0929 0931 1229 1404
速達 0942 0954 →→ 1021 →→ 1047 1049 1329 1504
停車 1019 1031 1045 1102 1114 1132 1133 1429 1604
停車 1129 1141 1155 1212 1224 1242 1244 1529 1704
速達 1228 1240 →→ 1307 →→ 1333 1335 1629 1804
停車 1329 1341 1355 1412 1424 1442 1444 1729 1904
停車 1420 1432 1447 1503 1515 1533 1535 1830 2004
速達 1510 1522 →→ 1549 →→ 1615 1617 1855 2032
最速 1619 →→ →→ →→ →→ 1719 1721 1952 2123
停車 1721 1733 1747 1804 1816 1834 1836 2129 2304
速達 1830 1842 →→ 1909 →→ 1935 1937 2301 ----
停車 1924 1936 1950 2007 2019 2037 2039 盛岡
2248
----
停車 2044 2056 2110 2127 2139 2157 2159 新青森
2305
----
停車 2130 2142 2156 2213 2225 2243 木古内
2255
---- ----
停車 2230 2242 2256 2313 2325 2342 ---- ---- ----

新函館北斗~札幌間において1本/時をできるだけ守るようにしてみたところ、未開業区間は上下合わせて18往復となった。

北海道新幹線開業済み区間において通過タイプか、停車タイプによって上記の表における速達・停車を決定した。木古内停車かつ奥津軽いまべつ通過便の扱いが難しく、その辺の速達・停車の違いは完全に『気分』で設定してみた。
結果、速達形6本/時、緩行形12本/時に。

予想してみての感想

参考資料では速達形10本/時・緩行形7本/時であったことを考えると、比較的ローカル寄りの輸送形態となった。
これについては速達形と緩行形を1時間おきにするようなダイヤを組めば、もう少し主要都市寄りのダイヤになるかとは思う。

ただ、私は正直なところ、札幌~新函館北斗間は緩行タイプがもう少しあっても良いのかも?と思わなくもない。
というのは、札幌~函館間が1時間弱圏内になる、ということによる沿線のポテンシャルは非常に高く、特に倶知安については札幌への通勤・通学に加え、ニセコのリゾートとの連携が取れるという意味で是非とも本数を増やしたく思うのだ。札幌~旭川間の特急本数とまでは行かないものの、1時間に1本は確実に確保したくなる。
がしかし、10両編成で走っている新幹線の全便を停車タイプにする訳にもいかない。かといって仮に速達・緩行1本ずつ/時の34本/日にすると49,708人となり、需要予測の280.8%で明らかに輸送力過大となってしまう。

という訳で、そのうち道内区間シャトル便とか、盛岡で分割併合案についても考えてみようかと思う(いつになるやら)。

その3へ続く……?